Love Forever

愛しくて切ない婚外恋愛

残像

相変わらず、慌ただしい毎日の中で

当時は気にも止めていなかった会話、

彼の発した言葉の数々が

当時のまま、蘇る瞬間がある


忘れていたシーンや

彼のその時の表情までもが

鮮明に蘇るのだ


その時々に、私も言葉を返していたのだが

今、ひとつひとつを思い起こしてみると

何気ない会話だったであろうその言葉たちも

今となっては、それらの一言一句が

彼のすべてだった事に重みを感じる



彼が倒れて500日余りの月日が経った今も

ずっと、ずっと

恋しくて切なくて

たまらない



そんなある日

彼の息子さんに

バッタリと出会ってしまった


1年と2ヶ月前、


「親父が決めたことならば、親父が誰とどうなろうが好きにすればいいと思っていた。

男のお前なら分かるだろう、とも言われていたから。

ただ、その陰で泣いてる母をみるのは辛かった」


そう言われたのが最後だ


お互い、一瞬にして凍りつき

そして何も無かったかのようにやり過ごした


本当に一瞬だった

その一瞬に、彼の面影をみた

胸がキュゥッとなり

乱れた呼吸を整えるために深呼吸をした



逢いたい


逢いたいよ


ただただ、彼に逢いたい…



今宵も

月に祈り

星に願いを…



あなたに逢いたい